イベントリポート|子どもの自尊心とコミュニケーションスキルを育てる育児講座第7回

2019年10月11日(金)
ジャパングリーンメディカルセンター小谷院長×Himemama コラボ企画
~子どもの自尊心とコミュニケーションスキルを育てる育児講座~
第7回『0~2歳児の病気について』を開催しました!

第1回開催から早2年近くが経過し、今もリクエストの絶えない大人気の小谷院長先生の育児講座、今回のテーマは第1回で取り上げた、0~2歳児の病気についてお話いただきました。
敢えてリピート開催とした今回企画、お子様が生まれてまずママが願うのは子供の健康、そして、もしも子供の身体に何かあったらどう対処すればいいか、アレルギーにならないように母親としてできることは何だろうか、GPと日系病院との違いは何か等々、改めて知らないことが多い事に気がつきます。新米ママの頃を思い出すと、赤ちゃんを前に、育児に関する不安が色々あったことも思い出します。
そこで改めて、赤ちゃんの産まれたママ達が安心できる講座を開催したいという思いで、第1回のテーマを繰り返し開催することにしました。幼いお子様の健康に関しては特に心配ごとが絶えないですよね。
日本で40年小児科医として勤務され、英国でも沢山のお子様を診ていらっしゃる先生のお話はとても説得力があります。インターネットで気がかりなことを検索することもできるけど、日本とは異なる環境、気候の英国ではその情報があてにならず私自身スッキリしないままのこともありましたが、両国の事情を熟知されている先生のお話を聞いて、納得!なるほど!とメモを取る手が止まりませんでした。

講義の前半では子どもがかかりやすい代表的な病気についてお話いただきました。
この時期気がかりなインフルエンザをはじめ、クループ、溶連菌感染症などの症状の特徴や緊急性と対処法等について知ることができました。いざかかってしまった時、対処法を知っていれば必要以上に心配して気疲れすることもなく、緊急性が高い場合も素早く対応できそうだと自信になりました。

また、英国のGP(NHS)と日系プライベート病院の違いについてもお話いただきました。どのように使い分けたらいいの?と感じている方も少なくないと思います。
NHSでは症状によって最小限の処置にとどまることもあるようです。逆に、日本で注射する際に脱脂綿でアルコール消毒されることに慣れていたため、GPで予防接種する際、消毒もなくいきなり針をプスッとされてびっくり!という経験をされた方もいるかもしれません。実は注射前のアルコール消毒は無くても問題ないのだそうです。英国の合理的さ、世界から見た日本人の気質を教えていただいた気がしました。

先生は日本で20年以上小児アレルギー専門医として診療されており、参加者の関心が高かったアレルギーについても詳しくお話くださいました。アレルギーの予防法、克服できるタイプのアレルギー場合のその効果的な対処法について、具体的に教えていただきました。アレルギーのある子を持つ知人にすぐに伝えたい!と思わされる内容でした!
そして、実践編として、重度のアレルギー反応が引き起こすアナフィラキシーショックの対処について、エピペンの使い方を教えていただきました。エピペンとは、食べ物や薬のアレルギー反応により血圧低下、呼吸困難等の命に関わる危険な症状を一時的に緩和して、病院で処置をしてもらうまでに用いる補助治療薬です。

講座の中では、救急の事態を想定して、エピペン練習用トレーナーを使って、参加者全員でエピペンを自分の太ももに打つ練習をしました。力加減、打つ方向など実際にやってみないと分からないものでした。消火器訓練のような、いざという時のための大変貴重な経験をさせていただきました。

後半は恒例の質問タイムです。

明るく和やかな雰囲気で耳を傾けてくださる先生。医療に直接関係することだけでなく、日々の生活で気になっていることにも親身に答えてくださいます。
子どもに硬水は大丈夫? お風呂は毎日入った方がいい? ビタミンDサプリメントは必要? 英国で手をよく洗うことは重要?などなど、終了時間を超えても質問が止みませんでした。
みなさん、熱心にメモを取る姿がとても印象的でした。

講義の冒頭、子どもにとって一番よくないのは親が孤立すること、Himemamaの活動目的は先生の理念と一致するとおっしゃっていただきました。今後も皆さまのご意見を反映し、様々なテーマのコラボ企画を行っていく予定です。次回の企画もどうぞお楽しみに!

眞壁 友香