イベントリポート|イギリスのチャリティ文化を学ぶコーヒーモーニング

約16万8,000ものチャリティー団体と、約40%の人が年に一度はボランティア活動をしているというイギリス。そんなイギリスに深く根付いたチャリティ文化を、ロンドン難民支援NGOで働く谷口真梨子さんから学びました。

第1回目の募集を開始したところあっという間に満席になり、急いで追加開催を決定。こちらもすぐに満席になり、皆さまの関心の高さが伺えました。

チャリティとは慈善活動のことを言いますが、その活動も様々です。
大別すると、世界の貧困など「困っている人を助けるもの」、そして、もう1つは「仲間同士で助け合う」という2つで、その形態も色々あります。
ロンドンでは、チャリティショップが沢山ありますし、募金活動や啓蒙活動を目にすることも多い、そして何より子どもの学校を通して参加する機会も数多くあります。
まずはHimemamaスタッフから、身近なチャリティ活動について、そして、ロンドンで気軽にできるボランティア活動について説明しました。

↑Himemamaイベントは赤ちゃん連れOKな所が、皆さまに気軽にご参加いただき、喜んでいただけるポイントですが、初回はHimemamaイベントにご自宅を提供してくださるという方のご協力の元、個人宅で開催しました。赤ちゃんを床に寝かせて、お茶を飲みながらゆったり学びました。

講師の真梨子さんは、ロンドンで大学院に通い社会学を学んだ後、ロンドンの難民支援のNGOでインターンをされており、チャリティについて、イギリスと日本を比較しながら、社会保障や自治活動などの政治的側面やその背景として歴史も教えてくださいました。

また、難民・人権問題について、難民とは?から、世界の現状はどうなっているか、真梨子さんが働く団体の実態と企業との関わりなどをお話くださいました。

今回、難民問題を取り上げるにあたっては、企画段階で、興味のある方はいるだろうか、社会問題を取り扱って人は集まるだろうかなど、スタッフの中でも議論しました。でも実際にイベントを開催し、事後アンケートを取ってみると、難民問題について知ることができて大変良かったと、とても満足度が高く、ご好評をいただきました。

最後は、社会問題を知ることの意味って何だろう?という視点で、助け合いの精神や学校教育、Brexitなど世界各国の事情や現在の日本に目を向け、みんなで自由に意見交換をしました。

まずはより多くの人に難民・人権問題を知って欲しいと語る真梨子さんの想いが皆さんに伝わり、現状を知り、真剣に考える機会となりました。

ロンドンは世界中から人が集まっている場所。Himemamaにも夫の仕事の都合で渡英した女性が沢山いますが、ロンドンに知り合いもいない・英語もできない、という方たちが孤独にならないように、世界の妻たちが集まり、順番に自分の国の料理を教えながらみんなで作り、食べ、楽しむ会があるそうです(料理なら英語が苦手でも一緒に作業することで楽しめるし、異文化交流もできるし、近所の人とすぐに始められそうですね!)。

仲間同士で助け合うというと、同じ病気による悩みを抱えた人だとか、問題を抱えた人のようなイメージを持ってしまいがちですが、孤独を防止するというように、未然に防ぐという視点も大事だなと感じました。

そして、Himemamaも、ロンドンで自分らしく生きるために、充実した時間をみんなで楽しく過ごすコミュニティで、そういう場を求める人に、この活動が届くといいなと改めて思いました。

世界を知ることは、自分の国を知ることで、知ると知らないでは大違いです。ニュースを見る目も、政治や制度、国の活動への理解も心境も一変します。

来年もまた開催しますので、多くの方にお越しいただければ嬉しいです。

今回、皆さまから頂いた参加料は、真梨子さんから難民支援団体Room to Healへ寄付させていただきました。

真梨子さん、どうもありがとうございました。

Himemama Londonスタッフ

宗像智子